診断結果を受けて、特別支援学級お試し中
怒涛くん(小3)が、クラスで不適応を起こし、気の休まらない半年間でした(過去記事参照)
夏休み中に、1年待ちだった療育機関の受診もかない、医師の問診やいろいろな検査を終え、先日主治医による総合的な所見を聞いてきました。
要約すると、
①環境とのミスマッチにより、反抗挑戦性障害という二次障害を起こしている。早急に環境を変える必要あり。転校がおすすめ。
②視覚処理の苦手さをもっているので、視機能訓練士に紹介する。
③診断としては、自閉スペクトラム(以前の分類ではアスペルガー症候群)である。
とのことでした。
主治医は、これらの説明を1時間かけて丁寧にして下さいました。途中で、「〇〇も〇〇も診断したらアスペルガーだよ。」などと社会的に成功している著名人の名前を出されたり、「東大の異才発掘プロジェクトに応募できるようなこだわりない?」と尋ねて下さったり。私の心情に配慮してお話を進めてくださいました。
発達検査WISK-Ⅳの結果は、
全IQ 126
言語理解 140
知覚推理 129
ワーキングメモリ 100
処理速度 96
でした。昨年、 児童相談所で受けたものより、処理速度以外の数値は、維持もしくは改善していました。主治医の説明によると、ワーキングメモリについては、興味・関心のもてない内容であるため、また、処理速度については、目と手を使った作業の苦手さ、視覚的注意の苦手さなどがあるため、スコアを下げたのではないかとのことでした。
主治医が、「数値としては、十分大学でやっていける数値だよ。」とおっしゃるので、大学受験して大学生としてやっていけるという意味だと思って、はじめは聞いていましたが、どうやら大学などの研究機関で研究者として従事できるという意味で言って下さっているようでした。
「本当にそんなデータがあるのかな?思いやりからくるリップサービス?」などとそのときはぼんやり思いましたが、今では「母が信じずに、だれが信じるのか」と思い直し、怒涛くんを一人前に育てようと前向きになってきたところです(所要期間1週間)。
この結果をもって、学校やスクールカウンセラーと面談し、環境を変える一つの手立てとして特別支援学級をお試し中です。
支援学級に転籍することついては、実は夏休み中にも、管理職と特別支援コーディネーターの先生に相談しました。しかし、その席での発言の中で、学校側の特別支援学級に対する認識に不安をもってしまい、その案は保留にしていました。
具体的には、
「半分以上の授業を支援学級の方で受けなくてはいけない」
「一度支援学級に入ったら、すぐに通常に戻ることはできない。希望する方もいない。」
などの学校側の発言に、
「教育的なニーズに応じて授業は選べるはずでは?(うちは国語と算数を希望)」
「通常学級に戻ることも、柔軟に対応していいはずでは?」
と私が疑問をもってしまったのです。
しかし、今回、学校側が教育委員会に直接確認した結果、
「半分以上支援学級で過ごすという決まりはなく、実態に応じて決められる。」
「転籍が難しいということもない。実態により、いつでも戻ることが可能」
とうことでした。
その上、管理職の先生からは、
「タブレット学習やプリント学習で上の学年の学習も可能です。」
などと、理解ある言葉もありました。
「とりあえず、『お試し』期間を下さい。」
というわけで、特別支援学級お試し中なのです。
実は、このことを主治医に相談したところ、
「そんなに言うことコロコロ変えるところ、信じられる?教育委員会ごと変わる転校がおすすめ。意見書を書いてもいいよ。この子は、環境が合わないってなったら、そこにじっとして耐えるんじゃなくて、新しい環境を選んでいくという力が必要になるよ。」
とのこと。夏休みまでは、
「特別支援学級を「校内転校」(家庭内別居みたいなもの?)として、活用することも一つの手だよ!」
とおっしゃっていたのに、私以上に、担任や学校に諦めの気持ちが強いみたい・・・。
当の怒涛くん本人は、
「〇〇学級(支援学級にのこと)いいよ!楽しい。勉強も落ち着いてできるしね。」
「毛むくじゃらのさやから、つるっと出た枝豆の気持ちだよ。生きる甲斐が出てきた。」
とご満悦。また、担任対しては、
「〇〇先生も精いっぱいやっているんだよ。図工とかで楽しい授業やってくれるときもあるよ。今日も褒めてくれたしね。」
とかばう余裕も出てきました。怒涛くんに余裕があるので、先生にもいいところを褒める余裕が出てきたらしい・・・。
来週は、特別支援学級の授業参観を予定しています。それを見て、現在の学校で支援学級か、転校か、ゆっくり考えたいと思います。